2013-05-30

カラスの親指 by rule of CROW’s thumb

中途半端に読んだ後に映画を観てしまい、宙ぶらりんになっていたのを
もう一度最初から読み直しました。

道尾秀介らしい仕掛けは今回も健在で、特に話が詐欺師が主人公とあって
そのだましっぷりは徹底していてスゴイと思います。
登場人物もそれぞれの味のある人が揃っていながら、
うまくファミリー感のあるまとまりができているのも良かったです。

映画と本で多少の違いはありますが、ほぼほぼ同じ展開ですし、
映画のキャストもなかなか絶妙だなーと思いました。
個人的には貫太郎のキャラが結構好きでした。


「カラスの親指 by rule of CROW’s thumb」
道尾 秀介
講談社文庫
★★★★☆(4点)

2010-08-24

ラットマン

道尾秀介はあらすじ次第で買うかどうか迷う作家さんなのですが、今回は結構当たりだった気がします。
前回読んだ本にかなり苦戦(?)したので、ぐいぐい読み込めることが素直にうれしかったというのもありますが。

ストーリーはやはりトリッキーな感じもあり、うーん、うまいなあ、と感心します。
今回は前半の少し重めな展開から、最終的に救いのある終わりだったのが個人的には好みでした。

最初のエレベーターの話がぐっと興味を引かせ、
その後に、あれ?あんまり本筋とは関係ないの??と思わせておきながら、
最後にまた重要な使い方がされているのは本当にうまい!と思いました。

ラットマンというタイトルのつけ方も絶妙ですね〜


「ラットマン」
道尾 秀介
光文社文庫
★★★★☆(4点)

2010-03-31

ソロモンの犬

これまで読んだ道尾秀介とは少し毛色が違い、(青春小説になるのかな?)
クセがなくてきっと誰でも読みやすいんじゃないかなと感じました。
道尾秀介でこんなに読後感が爽やかなんて!

もちろん、なぜ犬のオービーが急に走り出したのか、
誰かの意図的なものではないのか?というミステリーの部分が最後の最後までひっぱられ、
道尾秀介お得意のどんでん返しもありで、読み応えもしっかりあります。

登場人物も大学生の4人だけでなく、間宮先生、バイト先の社長、秋内の祖父あたりがいい味を出していて、
重いストーリーでありながらも、軽さを出しているのが良かったです。


「ソロモンの犬」
道尾 秀介
文春文庫
★★★★☆(4点)

2009-09-27


「向日葵の咲かない夏」が話題になって人気作家として確立された感のある道尾 秀介。
トリッキーというか、かなり異色なストーリーだったりするのと、
やや暗い話の印象があったので、あまり読みたい!となっていなかったのですが、
この話はそんな雰囲気でもなさそうだったので買ってみました。

今回もややトリッキーな部分があるのですが、
果たしてストーリーとの兼ね合いとしてどうなのかなあ・・・という気がしました。

登場人物のキャラとしての個性は好きだったのですが、
“片眼の猿”の話との絡ませ方がちょっと強引かもと思ってしまいました。


「片眼の猿」
道尾 秀介
新潮文庫
★★★☆☆(3点)

2008-08-11


普通のちょっとしたミステリーと思って読んでいたら、
どうやらホラー小説だったようでちょっとビックリ!

心理的描写で怖さをうまく描いているところや、
主人公の子供がだんだん怖い存在になっていくあたり、
かなりスティーブン・キングっぽさを感じました。

かなり突飛な感じのするトリックなども
最後にはすべてのパズルのピースがぴったりはまるようで
それについてはかなりすっきり気分になれます。
でも読んでいて気持ちのいい小説ではない・・・かな。

「向日葵の咲かない夏」
道尾 秀介
新潮文庫
★★★☆☆(3点)