2005-12-05

「麦酒の家の冒険」がいくつか本屋を探したものの
見つからず、短編集に手を出してみる。

主にバラバラ殺人など解体モノの話を集めた短編集。
しかも事件自体を書くのではなく、
事件のことを又聞きしたタックたちが勝手に推理をし、
真相はこうでないかという予測のまま終わるという
なかなか斬新な短編。

さらに、それぞれの短編が意味を持って最後につながって
くるというのはかなり感心した。
(一部の短編というのがちょっと残念やったけど、
まあその方が自然やろうし。)

最後につながる短編ではなかったけれど、
「解体守護」がほっこりする話でお気に入り。

「解体諸因」
西澤 保彦
講談社文庫
★★★★☆(4点)

2005-11-21

せっかく順番にさかのぼっていってたのに、
「麦酒の家の冒険」が本屋になかったため、
あっさりと第一作に手を出す。
まあ順番にこだわる必要そんなないと思うし。。

今回も相変わらず軽いタッチで奇想天外な
ストーリーやなあと思う。
タックの推理もなんでそんなんわかるねーんと
言いたくなる。
でも面白く読めてしまうのはやはり登場人物の
雰囲気とあとは二転三転する推理の展開かな。

ただ「仔羊たちの聖夜」でもそうやったけど、
メインの登場人物の周りの友人とかの扱いが
ちょっと軽すぎないかな。。
(いやむしろ重すぎると言うべきか?)
そんなに友人知人が事件の関係者っていうのも
どうかと思うが。

「彼女が死んだ夜」
西澤 保彦
角川文庫
★★★☆☆(3点)

2005-11-17

どんどん読み進める(さかのぼる)タック・シリーズ。
これってタックが一応主役なんやー。
性格的なところからどうもタカチの方がスポットを
あびてるけど。。

さかのぼって読んでいるので、あーこれは次回作への
伏線やなあとかいうところがたくさんあった。
だからこそ順番に読むほうがってことなんやろうけど、
まあさかのぼって読んでも十分面白い。

シリーズどれも登場人物(特にボアン先輩とタカチ)の
軽妙なやり取りはなかなか面白いと思うけど、
ミステリーとしての評価は今回がピカイチかなあ。
二転三転した挙句、最後はほんとに背筋がゾクッときた。

解説の人も書いてたけど、やっぱり人間的に一番
支持したいのはボアン先輩だねえ。
愛すべきキャラだ。


「仔羊たちの聖夜」
西澤 保彦
角川文庫
★★★★★(5点満点)

2005-11-16

こないだ読んだ「依存」と同じシリーズ。
なのに出版社が違うというのは不思議だが。。

シリーズものの最後の「依存」を最初に読んでしまい、
いろんな書評、解説には順番に読むのがオススメとあったので、
今から始めに戻るか、それともさかのぼるか迷ったけど、
あまのじゃくな性格のため、さかのぼっていくことにした。

「依存」とは語り手を替え、今回はタカチ。
相変わらずくどいくらいの彼女の美貌の表現、
「男」というものに対するステレオタイプ、
そして親が子に知らず知らず強要する押付けに関してなど、
ちょっとくどいんちゃうのーと思うところもあるけれど、
これはどうやらこのシリーズ全体(もしくはこの作者)の
テーマみたい。

終盤まで全く犯人が読めない展開は面白いけど、
あのタカチの話を聞いて、犯人がわかるタックって
ちょっとすごすぎる。。。
しかもあの犯人の動機とか、惟道との肉体関係って
ちょっと納得いかんぞ!!


「スコッチ・ゲーム」
西澤 保彦
角川文庫
★★★☆☆(3点)

2005-11-13

ある本を買おうかなと手に取ったのに、
その横にあったこの本が何となく気になって購入。

どうやらシリーズものだったらしい。
しかもこの話が長編では今のところ一番最後。
ネットで他の人の書評を見ていたら、
できれば順番に読んだほうがいいとあったけど、
もう読み終わってしまったものはしょうがない。。
でも自分的にはこれを最初に読んでもそれほどは
問題なかったような気がする。

登場する個性的な大学生たちの軽い雰囲気とは裏腹に
ストーリーは重い方向へと進んでいく。
最後もちょっと京極夏彦的な(言いすぎ?)
精神的トリックでなかなか面白い。
タイトルの依存も上手いなと思う。

しかしシリーズを最初から読んでいる人には
きっともっとそれぞれの登場人物に感情移入してて、
これからの展開はどうなるのかが気になるんやろうなあ。

「男」「女」などのステレオタイプにこだわった
セリフが多いのと、やたらと議論を戦わせるところが
ちょっと読んでてしんどくはある。
その議論もいろいろ伏線になってるとはいえ。

あとは純粋に大学生の頃って気楽でよかったなーと
ちょっと懐かしくなってしまった(笑)。


「依存」
西澤 保彦
幻冬舎文庫
★★★★☆(4点)