2015-05-22

夜の国のクーパー

伊坂幸太郎ばかり読んでいる気がしますが、、

冴えない公務員の「私」が釣りに出かけて船が転覆し、
気づくと縛られた上で、胸に乗っかった猫に話しかけられる、、

このストーリーの出だしだけで、これは自分的にわりと好きな伊坂ワールドが
楽しめそうだな、と思いました。

戦争でいきなり敵国に支配された土地で起こる混乱、
猫と鼠の対話、そして何より杉の木が蛹をへて動き出すという「クーパー」。
いろんな不思議がだんだんとつながっていくストーリーは
なんとも読んでいて気持ち良かったです。


「夜の国のクーパー」
伊坂 幸太郎
創元推理文庫
★★★★☆(4点)

2015-05-08

PK

長いこと読書熱が冷めていたので、読むのにかなり時間がかかってしまいました。。

一見関係のなさそうな話がつながっていき、、というのはよくあるものですが、
つながるようなつながらないような、微妙に矛盾があるような、、
というあたりが良くも悪くも読むスピードを鈍らせたのかもです。
それでも最後に話がつながったときには、ちょっと気持ちよかったですが。

「勇気は伝染する」という言葉は非常に印象に残ったのですが、
ストーリーとしてはちょっと散漫で印象に残らなかったかも、というところでしょうか。


「PK」
伊坂 幸太郎
講談社文庫
★★★☆☆(3点)

2013-12-22

マリアビートル


グラスホッパーが好きだったので、このマリアビートルが文庫化されるのを楽しみにしていました。

今回も個性豊かな殺し屋たちばかりで、そのギャップ感がたまりません。
特に好きだったのは檸檬と蜜柑です。
檸檬のトーマス語録(?)をはじめとした2人のやり取りが絶妙で
それでいて互いを信頼しあった距離感もぐっとくるものがありました。

(以下ネタバレあり)
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2013-09-23

SOSの猿

孫悟空を現実世界に登場させる!?というなんともトンデモな雰囲気を
伊坂幸太郎がどう描くのか楽しみに読みました。

株の誤発注事件について調査をする男の話と、
ひきこもりの少年をイタリア仕込みの悪魔祓いでとする青年の話、
そこに孫悟空の存在を入れ込んで、、
見事といえば見事、強引といえば強引というところでしょうか。。

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2013-07-04

バイバイ、ブラックバード

かなりひさびさに伊坂幸太郎の本です。
いつも通りの軽妙なやり取りと、個性的な登場人物で読みやすいですね。

借金(?)などでどうにもならなくなった主人公がある組織にとらわれて
「あるバス」に乗ってコワい場所に連行されることに、、
その前に、つきあっている彼女にお別れのあいさつを、というものの
なんと5股!していて5人それぞれに会いに行くという微妙にあり得ない設定(笑)

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2011-12-18

魔王の続編という位置づけなのですが、仮に読んでいなかったとしても
ちゃんと楽しめるようなストーリーになっていると思います。

全体的に伊坂幸太郎らしさはあると思うのですが、
ストーリー展開がややもどかしいというか、
この本のテーマ自体が少しあいまいで大きなものだからなのか、
ちょっと読んでいてわくわく感みたいなものが薄かったように思います。

自分が魔王のコミックを最初に読んでしまったからなのか、
小説の魔王、モダンタイムスに関しては、
ちょっと全体的に間延びしてテンポが悪かったように感じたのかもしれません。


「モダンタイムス(上)(下)」
伊坂 幸太郎
講談社文庫
★★★☆☆(3点)

2011-05-13

死神の精度

伊坂幸太郎は好きでほとんど読んでいるのに、なぜかこの本だけ忘れていて
こないだ目につくところにあったので、再び忘れないうちに購入しました。

小説は、その小説の舞台設定や世界観だけで成功する例が結構あると思うのですが、
この本もある意味そんな気がしました。(伊坂幸太郎はそういうのが多いですけど)

クールで、でも意外と人間世界の知識を知らず、ミュージックをこよなく愛する死神。
ある意味会社のように死神は何人もいて、上層部から指示を受けた人間に対して
調査の上で死ぬかどうかを判定するというのもちょっと不思議です。

しかも主人公となる死神は、人間世界に行くと必ず雨が降って、
晴れ間を見たこともない、という設定は雨男な自分には変に共感できたりします(笑)

短編なのですが、伊坂らしく微妙に登場人物がつながっている感じや、
思いのほか年月がたっていたりするのも味な感じで良かったです。

(最後にちょっとネタバレありです)

「死神の精度」
伊坂 幸太郎
文春文庫
★★★★★(5点満点)

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2010-12-28

ゴールデンスランバー

映画化もされて気になっていた伊坂幸太郎の作品が文庫化されていたので即購入。
以前に新聞の記事で伊坂幸太郎のインタビューが載っていて、
この作品について「久しぶりに自由に書いた作品」と言っていたので
そういう意味でも楽しみでした。

映画化されたという頭があるからか、もっと仰々しい逃亡劇を想像していたのですが、
実際には泥臭く、不条理さに満ちて、そして謎ばかりであるという、
主人公青柳の目線でずっと描かれている感じでした。

そして青柳をサポートする仲間たちも完全に救い出すことはできなくても
できるだけのことはやるという雰囲気が自然で良かったように思います。

結末も決してハッピーエンドではないと思いますが、
じんわりとした感動があり、特に「痴漢は死ね」の書き初めにはやられました。
(絶対そんなの書かないと思いますが。。)


「ゴールデンスランバー」
伊坂 幸太郎
新潮文庫
★★★★☆(4点)

2010-07-05

砂漠

「その気になれば、砂漠に雪を降らすことだって余裕でできるんですよ」というセリフ、
登場人物のキャラ、会話、店舗、距離感など、あぁ、これぞ伊坂幸太郎だなーと思える1冊です。
題材はまったく違いますが、「陽気なギャング~」の雰囲気を感じました。

鳥瞰的な性格の北村が語るという形をとっているので、
西嶋のような個性的なキャラとの会話や、普通に考えたら結構すごい事件があったりもするのに
なんだか淡々としておだやかなストーリーに感じられます。

自分が一番近いキャラは北村だと思うのですが、やはり西嶋のセリフが良かったです。
プレジデントマンの賞賛とかまったく納得できなかったですが(笑)、
「砂漠に雪・・・」のようなちょっとキザなセリフを言ったかと思えば、
「同じクラスに東南西北を名字に持つ人間がね、 集まっていたんですよ。
 これにね、何か意味がなければおかしい」と麻雀大会を開催。
かと思えば「残念ながら、俺を動かしているのは、俺の主観ですよ」のような開き直りもあり、
「このマネキンの服を全部買ったら恥ずかしいですかね?」と堂々と聞けてしまったりもします。

自分が西嶋のようになるのは無理だし、なりたいとも思わないですが、
友人として付き合えたら楽しいだろうなーと考えてしまいました。

あと本を読んで思ったのは、、、麻雀やりたい~!


「砂漠」
伊坂 幸太郎
新潮文庫
★★★★☆(4点)

2009-12-11



4つのストーリがある中編小説とのことですが、
1編1編が思っていた以上に楽しめたような気がします。

どのストーリーも伊坂らしい登場人物で(おなじみの人も)
会話のやり取りを読んでいたら思わず噴き出してしまいそういなる
ユーモア感もたっぷりです。

4編の中ではやっぱり「フィッシュストーリー」が楽しめました。


「フィッシュストーリー」
伊坂 幸太郎
新潮文庫
★★★★☆(4点)