2011-05-18

密室の鍵貸します

本屋大賞の「謎解きはディナーのあとで」でいま話題の東川篤哉。
文庫はいっぱいあるので、とりあえず何か一冊読んでみようと思って、デビュー作のこの本を購入。

立ち読みでちょっと読んだ「謎解きはディナーのあとで」はかなりおもしろかったのですが、
この本のユーモア感はデビュー作だからなのか、まだもうひとつかな?という印象。
ちょっと無理に入れている感もあり、これなら荻原浩のユーモアのほうが好きかなという感じでした。

ストーリーは密室というミステリーの王道をうまく使っていて、
トリックもなるほど!という感じはあるのですが、最終的なところはあまりすっきりせず。。
好みの問題もあると思うのですが。

でも今後も別の本を読んでみようとは思う作家さんです。

「密室の鍵貸します」
東川 篤哉
光文社文庫
★★★☆☆(3点)

2011-05-13

死神の精度

伊坂幸太郎は好きでほとんど読んでいるのに、なぜかこの本だけ忘れていて
こないだ目につくところにあったので、再び忘れないうちに購入しました。

小説は、その小説の舞台設定や世界観だけで成功する例が結構あると思うのですが、
この本もある意味そんな気がしました。(伊坂幸太郎はそういうのが多いですけど)

クールで、でも意外と人間世界の知識を知らず、ミュージックをこよなく愛する死神。
ある意味会社のように死神は何人もいて、上層部から指示を受けた人間に対して
調査の上で死ぬかどうかを判定するというのもちょっと不思議です。

しかも主人公となる死神は、人間世界に行くと必ず雨が降って、
晴れ間を見たこともない、という設定は雨男な自分には変に共感できたりします(笑)

短編なのですが、伊坂らしく微妙に登場人物がつながっている感じや、
思いのほか年月がたっていたりするのも味な感じで良かったです。

(最後にちょっとネタバレありです)

「死神の精度」
伊坂 幸太郎
文春文庫
★★★★★(5点満点)

(さらに…)

2011-05-06

ミス・ジャッジ

堂場瞬一も本屋でわりとよく取り上げられている作家さんですが、
だいぶ前に刑事もののシリーズを読んだきりだったのですが、スポーツものも結構書いているようで、
ちょっと興味がわいたので買ってみました。

高校時代の先輩後輩が、大リーガーの投手と審判として再会し、
判定をめぐって新たな因縁が生まれ、、とストーリーとしては期待させられますし、
主人公の橘が所属するレッドソックスの試合の臨場感もあり、
帯にあった「堂場瞬一はスポーツ小説もスゴい!」というのもちょっとうなずけます。

ただ個人的には終わり方にミステリー的な要素というか、何かがあるのかな?と期待していたので、
そういう点ではやや物足りなかった感がありました。


「ミス・ジャッジ」
堂場 瞬一
実業之日本社
★★★☆☆(3点)

2011-05-01

テルマエ・ロマエ III

II巻ではそろそろネタ的に苦しいんでないの??と感じていたのですが、
III巻はさらにそれを吹っ切った感があって、結構楽しめました。

映画化決定というのもオドロキ!阿部寛はかなりはまり役って感じがします。
映画はどういうストーリーにするのかなかなか楽しみです!


「テルマエ・ロマエIII」
ヤマザキ マリ
ビームコミックス
★★★★☆(4点)

2011-04-25

ROMES 06 誘惑の女神

西日本国際空港、略して「西空」という関空をイメージした舞台の空港で、
ROMESという最先端の警備システムを主人公が駆使して空港を守るストーリーの第二弾。
前回もまあまあおもしろかったので、続編も読むことにしました。

今回は空港で行われる展示される“誘惑の女神”という宝石を狙うテロリストを
ROMESのことを知り尽くす成嶋との対決ということなのですが、
前作よりも成嶋以外の人の出番が結構多かった印象で、(テロリスト含め)
それでよりストーリーに厚みが出たような気がします。
本自体も分厚いですけど。。

分厚かったのに結構早く読み終えたので、テンポも良く読みやすい1冊だと思います。
まだ第3弾以降も続いていくのかちょっと楽しみです。


「ROMES 06 誘惑の女神」
五條 瑛
徳間文庫
★★★★☆(4点)

2011-04-21

落下する花―月読

だいぶ前に読んだ「月読」の続編があると知って読みたいなと思いながらも
ずっと見つけられず忘れていたのですが、たまたま目立つ感じに置かれていたので、
即買いしました。

人が亡くなると月導というものが現れ、そこには亡くなった人が最期に思ったことが残されている、
そしてその思いを読み取ることのできる能力を持つ人を月読というという―

この大前提の世界観が懐かしく、ミステリーとしての要素を持ちつつも、
“人の思い”というものが非常に上手く描かれていて、短編でも味があるなと思いました。
むしろこのくらいの短編の方が読みやすく楽しめるかもという感じです。

ぜひさらなる続編を出して欲しいなと思う一冊でした。


「落下する花―月読」
太田 忠司
文春文庫
★★★★☆(4点)

2011-04-15

アルキメデスは手を汚さない

この帯を見て何度か迷いつつ買っていなかったのですが、
結構ずっと本屋で目につくところに置いていたりするのでついに買ってしまいました。

東野圭吾が高校生で読んでいるわけなので、かなり古い小説なわけですが、
読んでいて古くささは感じませんでした。(改訂してるのかな?)

なんかちょっと「砂の器」を思い出させるような、
え!そんなあまりにもな偶然ありなの!?というのがちょっと。。

あとは最終的には時代背景的なものも出てきたので、
やっぱりどうもしっくり来ませんでした。
うーん、東野圭吾が味わった気分を味わうことはできなかったです。残念。。

「アルキメデスは手を汚さない」
小峰 元
講談社文庫
★★☆☆☆(2点)

2011-04-12

PINK

ストーリーに阪神大震災のことを入れている本は好きではないのですが、
他にあまりピンとくる本もなかったので、これを買いました。

震災で婚約者を亡くした女性が、亡くなった婚約者とそっくりの
男性と出会って結婚したものの、ある日、夫の習慣が変わったことに気付き、、

夫は習慣が変わるどころか別人ではないか?といったことにはじまり、
元会社の同僚の死、チャットルームの義妹の婚約者のミュージシャンの登場
などなど、いろんな要素が出てくるのですが、それらの謎解きについては、
ちょーっと期待外れというか、まあこうなるしかないかな、、という感じでした。
ただ2人にとって救いのある終わりだったのは良かったです。

「PINK」
柴田 よしき
文春文庫
★★★☆☆(3点)

2011-03-22

凸凹デイズ
仕事への情熱、仕事仲間の絆みたいなのが、なんか心に沁みそうだなーということで購入。
萩原浩ほどにユーモアを散りばめてはいないのですが、
明るいテンポの会話、文体はかなり読みやすい雰囲気でした。

主人公の凪海はもちろん、大滝、黒川、そして醐宮と、それぞれが超個性的キャラで、
それでいて互いがいい信頼関係を築いているのがたまらなくいいなーと思いました。
その信頼に至るまでに、才能に対する嫉妬心、コンプレックス、
仕事に対する葛藤など、そういうのが描かれているのも深みがあってよかったです。

こういう仲間と仕事ができたら本当にいいだろうなーと
たまらなくうらやましくなりました。

文庫には最後に書き下ろしの短編「凸凹ホリデー」というのがあり、
凸凹デイズの何年後かの話だったと思うのですが、こちらは広告代理店の磐井田が主人公。
こっちのストーリーもちょっと切ない感じもありつつ、かなり気に入りました。
同い年だし、、こっちの方が現実感?と思いながら。。

これは他の人にも読んで欲しい!と思ってあげてしまったので、
写真はiPhoneにて。iPhone 3Gマクロないのがツライ。。


「凸凹デイズ」
山本 幸久
文春文庫
★★★★★(5点満点)

2011-03-10

ロングエンゲージメント 〜なぜあの人は同じ会社のものばかり買い続けるのか〜

ここ近年の広告のあり方の変化ということをtwitterやfacebookといった
ソーシャルメディアの進出などを絡めて書いていて、うーん旬なネタだなあという感じです。

これまでのアテンションに力を入れた広告から、共感をもたらす広告へ、
なるほどなるほど、とは思うものの、ちょっとまだまだアテンション広告も好きな自分がいたり。。
ただ広告という定義がどんどん広くなっていってるのは事実でしょうし、
共感を得ていくことの重要性が高まっているのも間違いなさそうです。

広告業界だけでなく、ビジネスという広い視点で見たときにも
共感を得るようなブランド作り、イメージ作りというのはかなり大切だなと感じました。


「ロングエンゲージメント 〜なぜあの人は同じ会社のものばかり買い続けるのか〜」
京井 良彦
あさ出版
★★★★☆(4点)