2009-12-14

[読書] さまよう刃



東野圭吾は好きな作家なのですが、最近多い社会派系の話はあまり好きになれなくて
この本も買うのをずっと保留にしていました。

いつも通り読み出したら止まらずに一気に読み終えてしまったのですが、
予想通りにあまり好きではありませんでした。



一番気になるのは少年犯罪や犯罪被害者のケアといった非常に難しい問題に対しての
作者なりの意図や心理がまったく感じられないことです。
もちろんそういった主観を強く押し出しすぎるのもまた違うと思いますし、
おそらくは読者への問題提起であろうとは思います。

ですがそれにしては、犯罪を起こす少年、被害者の親、少年の親、マスコミ、警察官いずれもが
あまりに極端でプロトタイプ的な描き方で、娯楽的ストーリーにしてしまっているように感じます。
何も残るものがない終わり方や、取ってつけたようなラストのトリックも、だから何?と思ってしまいました。

娯楽小説だからといえばそれまでですが、
それならば必要以上に犯罪描写をリアルにすることもない気がしました。

でももし作者なりの考えなどを知ったら、また評価は全然変わるのかもしれません。
映画化もされていることですし、機会があれば調べて見たいと思います。


「さまよう刃」
東野 圭吾
角川文庫
★★★☆☆(3点)

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