2009-07-14

[読書] 終末のフール



小惑星が地球に衝突して、全人類は滅びてしまう-

映画ではいくつかあるシチュエーションですが、
滅びてはしまわないわけで、ましてやそのニュースが発表され、
大混乱が5年ほどあったのちに、ちょっと落ち着きを取り戻した
終末まで残り3年の物語というのは、設定として新鮮だなと思います。

短編で8編が収められていて、主人公はみな同じマンションの住人なので、
ちょっとずつつながりがあるというのは伊坂幸太郎らしい話です。

また、出てくる登場人物のシュールさなどの独特の感性も
いかにも伊坂幸太郎という感じで、終末という暗い舞台設定で、
混乱の中で家族などの周囲の人を亡くしていたりするのに、
不思議と暗さがなく、物語はむしろほっかり感さえあるくらいです。

もし本当に世界が滅亡と決まったら、、、
自分がどうなってしまうのか、まったく想像できなかったですが、
そういう話で盛り上がるのも面白いかもしれません。

どの作品が特にいい!と突出したものはなかったのですが、
あえて挙げるなら「太陽のシール」か「演劇のオール」でしょうか。


「終末のフール」
伊坂 幸太郎
集英社文庫
★★★★☆(4点)

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