2009-04-28

[読書] ルパンの消息


時効が目前に迫った事件の警察小説というのは、
とりたてて珍しくもなく、あらすじを読むと三億円事件が絡んだりと
さほど期待感はなかったのですが、、
その思いはいい意味で裏切られました。

15年前の当時を振り返るシーンと、現在の時間に追われた雰囲気、
そしてそのどちらの場面でも、登場人物に味があり、
その相関もまた深く描かれていて、生き生きとしています。

もちろん犯人は誰なのか、真相は何なのかという、
ミステリー、サスペンスの要素も申し分なく、ぐいぐい引き込まれますし、
最後に用意される何重もの仕掛けには感嘆です!

そして、事件に関わった人たちのそれぞれが抱え込んだ思いがとても切なく、
その人間性がこのストーリーの厚みを作り出しているんだろうと
思いました。

これがデビュー作だなんて、すごすぎます。。


「ルパンの消息」
横山 秀夫
光文社文庫
★★★★★(5点満点)

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